「親を切る」でなぜ「親切(しんせつ)」?漢字の読み方の語源
なぜこの言葉にこの漢字なんだろうと思ったことはありませんか?
今回はそんな漢字にまつわる不思議なネーミングを集めてみました。
あなたはどれくらい知っていますか?
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「親切」しんせつ
親を切るのが親切?どこかの芸人さんのネタでもありましたが、なぜこんな漢字が充てられているのでしょうか。
実はこれ「親」を「切る」という意味ではないようです。「親」という漢字は「親しい」という意味があり、「切」には刃物をじかに当てるように「身近である」「行き届く」という意味があります。

出典:http://jamilog.jami-ru.com/?eid=1094
ですので、「親切」は身近に寄り添い、行き届くようにするということになります。
「足袋」たび

出展:http://illust-imt.jp/archives/004438/
これは「足袋」を「たび」と読むことを知らなかったら絶対に読めないだろうなと思う字ですね。
そもそもは、鹿などの一枚皮で作った半靴だったため「単皮(たび)」と呼ばれ、後に当て字で「足袋」と表記するようになったそうです。
また、足袋を両足そろえると、鼻が並んでいるように見えることから「多鼻(たび)」と名づけられたという説もあります。
「十八番」おはこ
「じゅうはちばん」がなぜ「おはこ」なのか。
それは1832年7代目市川団十郎が、市川家が演じてきた演目の中で18の代表的な演目を選び「歌舞伎十八番」として発表しました。
そこから得意なもののことを「十八番」と呼ぶようになったそうです。

出展:http://www.irasutoya.com/2013/09/blog-post_3682.html
そして「おはこ」という読みについては2つの説があります。
「歌舞伎十八番」の台本を箱に入れて大切に保管していたことから「おはこ」というようになったというものと、
美術品の鑑定書のことを「箱書き」と呼んでいて、そこから「おはこ」という言葉が生まれたとされるものです。
「洒落」しゃれ
今回、「洒落」ってなぜ「しゃれ」と読むんだろうと疑問が沸き、調べている途中に初めて気づきました!
私、今まで「洒落」の「洒」を「酒」だと思っていました。「酒」ではなく下に一本入らない字なんですね。勉強になりました。
どちらにしてもこの字を「しゃれ」と読むのは知らなければ読めませんよね。
これは「晒れ(され)」「戯れ(され)」が転じたとされる言葉だそうです。
「晒れ」は長い間、雨風や日光に当たり白っぽくなるという意味。「戯れ」は字のごとく「たわむれ」の意味です。
これらのことから「洒落」は「洗練される」「しゃれて趣がある」という意味になりました。
「洒落」という漢字が使われるようになったのは江戸時代の前期頃で、心がさっぱりして物事にこだわらないさまをあらわす「洒落(しゃらく)」に由来しています。
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「台詞」せりふ

出展:http://www.irasutoya.com/2015/10/blog-post_270.html
「台詞」という文字を見たら当たり前のように「せりふ」と読みますが、普通に読んだら「だいし」ですよね。
どうしてこの漢字になったのでしょうか。
それは「舞台詞(ぶたいことば)」が略されて「せりふ」に当てられました。「せりふ」という言葉は「競り言ふ(せりいふ)」を略したものが語源で、江戸時代初期頃から使われていました。
まとめ
語源を調べていたら、なんだか小学校のころの読み書きのテストに出てきそうなものばかりだなと思いました。
当時から語源に興味があったら何か変わっていたかもしれません。
それにしても「洒落」という文字は勉強になりました。
みなさんは知っていましたか?
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